子宮頸部異形成、子宮頸がん

 

<子宮について>

 子宮は、女性の骨盤内にある臓器で、大きさは成人の女性で鶏の卵程度です。

 子宮は、下部の筒状の子宮頸部と、上部の袋状の子宮体部にわかれます。

 子宮の臓器は、妊娠したときに胎児を育てる臓器で、筋肉でできています。

 子宮の内側は、子宮内膜と呼ばれる粘膜でおおわれています。主に卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンの作用を受けると、受精卵の着床に備えて増殖して厚くなります。そこで受精、着床をしないと厚くなった内膜の部分が崩れて体の外に排出されることを月経と呼びます。この周期は閉経するまで通常4週間隔で繰り返されます。

 子宮がんは、子宮体部にできる「子宮体がん」と、子宮頸部にできる「子宮頸がん」に分類されています。

 子宮頸がんは、正常な状態からがんになるのではく、異形成といわれるがんになる前の状態を何年か経てからがんになります。

 子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部と呼ばれる部分から発生します。

<子宮頚部異形成・子宮頸がんとは、どういった症状なのか?>

 子宮頸部異形成は、子宮頸がんの前段階(前がん病変)です。

 子宮頚部異形成・子宮頸がんの症状は痛み、出血、おりものなどの自覚症状はありません。なので、ほとんど婦人科の検査健康診断で初めて見つかります。

 子宮頸部異形成子宮頸がん20~30歳代の女性に急速に増加しています。

<子宮頚部異形成・子宮頸がんの原因について>

 子宮頚部異形成・子宮頸がんの主な原因は、HPV(ハイリスク型ヒトパピローマウイルス)の持続感染であることが知られています。HPV感染の多くの場合は、性交渉により生じます。

 しかし

 HPVに感染した場合でも、多くの場合が自然消滅します。

 一方で

 HPV感染が持続した症例の一部が、数年を経て子宮頸がんへの伸展すると言われています。

<なぜ、他でよくならないのか>

*子宮頸部異形成に対する治療法*

 治療方法は、がんの進行の病期(ステージ)や体の状態などから決めるそうです。

 異形成には3つの段階があり、軽度異形成(CIN1)、中等度異形成(CIN2)、高度異形成(CIN3)と進みます。

 軽度異形成(CIN1)中等度異形成(CIN2)の場合は、直ちに治療をするのではなく経過観察することが多いです。

 経過観察の理由は、治療をしなくても自然治癒(消退)することがあるからです。

 一方

 高度異形成(CIN3)が長期に渡っている場合は、治療を行います。代表的な治療は子宮頸部円錐切除術を行います。

 子宮頸部円錐切除術を行えばよくなります。

 しかし

以下の治療が難しいです。

 早期に発見できて、手術になる前に積極的に治療すればガンのステージが良くなって手術をせずにすむかもしれません。

 また子宮頸がんになった場合の治療としては、手術、放射線治療、薬物療法があります。

<頸がんに対する手術法>

・子宮頸部円錐切除術

・単純子宮全摘術

・準広汎子宮全摘手術

・広汎子宮全摘手術

 などがあり、進行期などを考慮して選択されます。

 子宮頸部異形成(前ガン)、子宮頸がんで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。